富裕層に変わらぬ人気、南アの豪華列車「ブルートレイン」の車窓から"見えたもの"――バドラー付き2泊3日・32万円の旅のギャップ

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鉄道旅の醍醐味は、なんといっても移り変わる車窓の風景だろう。

1日目は、プレトリアの高層ビル群や大統領府を眺め、緑いっぱいの自然保護区を抜けると、徐々にヨハネスブルクの工業地域の風景に変わる。夕方は、スコールのような雨が降ったあとに大きな虹が現れ、仕事終わりに線路を歩いて帰路に就く人たちの姿も見かけた。

南アフリカ
雨上がりのダブルレインボー(写真:筆者撮影)

“地球上でもっとも静かな場所”を通過

2日目は、カルー地方の大地をオレンジ色に染める朝日で目覚める。

南アフリカの中央部にあるカルー地方は、乾燥した大地が広がる“地球上でもっとも静かな場所”の1つと呼ばれる。ところどころ小高い丘がありつつも、どこまでも地平線が続く。

カルー
2日目の朝、カルーを染める朝日(写真:筆者撮影)

3日目にカルー地方を抜けると、景色は一変。

南アフリカワインの一大産地ワインランドに入る。ごつごつとした岩肌の山が間近に迫り、その下には一面にブドウ畑。徐々に家や交通量が増え、再び大都会に近づいていることを実感する。

大西洋沿岸を走り、世界遺産のテーブルマウンテンを眺めているうちに、終点のケープタウンに到着した。

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