富裕層に変わらぬ人気、南アの豪華列車「ブルートレイン」の車窓から"見えたもの"――バドラー付き2泊3日・32万円の旅のギャップ

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車内は落ち着いた木材の茶色を基調に、ゴールドのラインがアクセントになったデザイン。ラウンジや展望車両など共有部分の床は、ブルートレインのロゴが入ったロイヤルブルーの絨毯だ。

ラウンジや展望車両では、ほかの乗客との交流が生まれる。親しくなった2組の60代夫婦は、アメリカとスイスからの旅行客。仕事を引退したあと何度も南アフリカを訪れており、過去の旅で知り合ったことがきっかけで、今回一緒にブルートレインに乗車したという。

ほかの乗客もおおむね60代以上に見受けられ、夫婦や親子のような関係ばかり。30代前半の女性2人で乗車したアジア人の筆者らは明らかに目立っていたが、子どもや孫のように優しく接してくれた。

ちなみに、コロナ禍以前は日本人の団体客が多く、ブルートレインのスタッフ内では日本語研修があったという。実際に、複数のスタッフが簡単な日本語を話せた。

ブルートレイン 展望車両
展望車両の内装(写真:筆者撮影)

豪華列車のディナーの中身

日が落ちると、夕食の時間。

通常の昼食と夕食は2部制だが、この日は乗客の数が少なかったこともあり、全員が同じ時間からのスタートとなった。提供される食事はフレンチをベースにした創作料理で、夕食であればスターター、スープ、メイン、デザートの4コース構成。

スターターとメインは、肉や魚など2~3種類の選択肢から選べる。料理の質は、高級ホテルのシェフが修業のためにこっそりブルートレインで勤務する”と噂されるほどだ。

スターターは緑茶でマリネしたサーモンの柑橘添え。そのほかの写真はこちらから

料理に合わせて提供されるのは、国際的な評価が高まりつつある南アフリカ産ワイン。白、赤、ロゼ、スパークリング、デザートワインまで約30種類が揃う。

ブルートレイン ダイニングカー
毎回の食事は中ほどにあるダイニングカーにて。客室によっては5車両以上を通り抜けてたどり着く(写真:筆者撮影)
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