夏に”肝臓を疲れさせない”アルコールの楽しい飲み方→アルコール度数の低い”甘いサワー”ほど要注意な理由

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、肝臓をいたわるには、アルコールを飲む際のつまみの選び方もけっこう大きなポイントになります。

そして、ここで頭にインプットしておくべきは「糖質の多いつまみはなるべく避ける」「肉、揚げ物、てんぷらなど、脂っこいものは気にせず食べて構わない」という2点です。

脂肪肝に関しては、その名称から「脂肪の多い食べ物を摂らないほうがいい」と思い込んでいる人が多いのですが、これはまったくの誤りです。

肉、揚げ物、てんぷらなど高脂肪高たんぱくのものを食べても、それがもとで肝臓に脂肪がたまることはありません。

むしろ、脂肪を摂ると代謝が上がって疲れにくくなります。だから、夏バテを防ぐためにも飲むときには「脂もののつまみ」を積極的に摂るようにすべきです。

これに対し、糖質の多いつまみは要注意。先にも述べたように、糖質の摂りすぎは脂肪肝を進めて肝臓を疲弊させる大きな原因になります。居酒屋のメニューには、ポテトサラダ、フライドポテト、ピザ、たこ焼き、焼きそば、フルーツ盛り合わせといったように糖質の多いものが少なくありません。

しかも、こうしたつまみに含まれる糖質は、お酒と一緒に摂取すると、よりいっそう吸収されやすくなるのです。

ですから、肝臓をバテさせたくないなら、こうしたものはなるべく避けるべき。飲んだ後の「締め」のラーメン、おにぎり、お茶漬けなどが最悪なのは言うまでもありません。

「適量を守る」ことも大事

さて、夏の休暇、昔懐かしい友人と居酒屋にやってきたあなたは、つまみに何を注文しますか?

ビールで乾杯して、まずは枝豆と冷奴。

いいですねえ。唐揚げや焼き鳥、サラダとポークソテーも頼んじゃいましょうか。おいしそうです。

2杯目からは焼酎の水割りにして、チェイサーの水を飲みながらお酒と料理を堪能しましょう。2件目のバーでは、ナッツとチーズをつまみにウイスキーの水割りを傾けながら、ゆっくり話すとしますか……。

まあ、そういう飲み方をしていれば、肝臓が疲れてしまうこともないでしょう。ただ、いくら糖質オフを心がけていても、適量を大きく超えて飲んでしまったら元も子もありません。

肝臓をいたわるには、適量を守って飲むことが大前提であることもお忘れなく。そのうえで、日々健康にお酒を楽しむようにしてください。

栗原 毅 栗原クリニック東京・日本橋医院長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

くりはら たけし / Takeshi Kurihara

医学博士。北里大学医学部卒業。慶應義塾大学大学院特任教授、東京女子医科大学教授を歴任。2008年、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の予防と治療を目的とした栗原クリニック東京・日本橋を開院。「血液サラサラ」の提唱者の1人でもある。主な著書・監修書に、『決定版!内臓脂肪を落とす名医のワザ』『ズボラでも中性脂肪・コレステロールは下げられる!』(ともに宝島社)、『栗原式 書いて下げる魔法の血圧手帳』(笠倉出版社)、『お茶のすごい健康長寿力 高血糖、高血圧、肥満、内臓脂肪から免疫力、認知症、不眠、イライラまで効く!』(主婦の友社)など多数
 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事