「説明がわかりやすい」は要注意サイン。褒められているだけで終わる人が見落とす、人を動かす6つの視点

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第4のルール 話し方に失敗はない

残念ながら、「相手に話が通じていない」と感じることはあるものだ。対象が職場の上司や部下であったとしても、あるいは家族や友人だったとしても。

確かに、話し方に改善の余地がある場合もある。しかし、それは本質的な問題ではないかもしれない。
ここで問題になっているのは「通じない」ということだ。「理解されない」「わかってもらえない」ならともかく、「通じない」とはどういうことか? おそらく問題は、相手が正しく認知していないことにあるだろう。(69ページより)

たとえば、ある部屋の絵を1分間だけ見せたあとで、「この部屋に椅子はいくつありましたか?」「机の上に置いてあった本は何色でしたか?」と尋ねたとしても、誰もが正確に答えられるとは限らない。なんとなく見ただけでは、正しく認知できないこともあるからだ。

そればかりか、話の一部だけを聞いただけで「早とちり」や「決めつけ」をされ、勝手に解釈されてしまうことも考えられる。しかし、そういうものなのだから、「通じていないから失敗した」と落ち込んだりするべきではないのだ。

完璧をめざすと逆効果のときもある。次のチャレンジに余力が残らないからだ。時には開き直って、何度でも挑戦することも大事。話し方に失敗はないのだから。(84ページより)

距離感で言葉の重みは変わる

第5のルール 「誰が言うか?」を意識する

「誰が言ったのか」によって、ことばの重みは大きく変わるもの。「〜と言われているじゃないですか」よりも、「〇〇さんも〜と話していたじゃないですか」と伝えるほうが、ことばに重みが加わるのである。

たとえば、直属の上司に「ちゃんとF課長と連携して動け」と言われても、つい反発したくなるのに、他部署の課長から、
「F課長、けっこう困ってたぞ。自分のやり方もあるだろうけど、F課長の立場も少し考えてあげたら?」
とやんわり言われた瞬間、なぜか素直に反応してしまう。
「そんなつもりはなかったです。もちろんF課長には感謝してますし、ちゃんと協力します」
と、思わず頭を下げてしまうこともある。(90ページより)
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