「重低音がしんどい」「またミセスか…」 Mrs. GREEN APPLEの野外ライブが《うるさすぎて炎上》 超人気バンドの度重なるトラブルに見る“危うさ”

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一方で、事前に市内でコンサートが行われることを広報したり、メンバーが市内の施設を回ったりしており、その効果で苦情の数は抑えられていた。こうした事前の草の根的な活動も重要なのだが、ミセスのコンサートではどうだったのだろうか。

騒音対策という点から、別の問題も起きている。

2022年と2023年にわたり、北海道帯広市にある緑ケ丘公園内の「おびひろグリーンステージ」で、高校生が開催を計画した音楽フェスが騒音を理由に市から使用を断られるという事態が起きた。

ロック系のコンサートのみを規制したこと、高校生の音楽活動の場を奪うことに対して批判も起こった。最終的には、近隣住民に調査を行い、騒音調査を行ったうえで、2024年には開催が実現している。

2024年には、女性ソロアーティスト・Adoが国立競技場で行ったライブに対して「音が悪すぎる」という批判が巻き起こった。音質の問題もあったのだが、国立競技場という都心の大型屋外施設で、大きな音量が出せないことも少なからず影響している。

「Yahoo!天気」アプリで「被害地域」が可視化され…

最近に限らず、音楽イベントの歴史は騒音問題との戦いの歴史とも言えるのだが、騒音に対する風当たりは近年特に強まっている。

筆者も、昨年屋外のコンサートイベントに行った際に、音量が小さく、盛り上がりに欠けて残念に思った経験がある。無料のイベントだったから許容できたのだが、お金を払っていくファンにとっては、十分な音量で楽しめないのは不満も大きいだろう。

ただ、それによって地域住民との溝が生まれる。最近では盆踊りや花火大会、除夜の鐘の音に対しても苦情が出る時代だ。参加する人にとっては心地よい音でも、無関係の人にとっては騒音に感じてしまう。

筆者は、年末年始を東南アジアで過ごすことが何度かあったが、大晦日はカウントダウンイベントで騒然としており、寝ようと思っても騒音で眠れないことも多かった。寛容といえば寛容なのだが、日本においては、よくも悪くもこのような喧騒はもはや許容されなくなっている。

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