「年間1000人超の子どもが行方不明」“犯罪者”に狙われる《危険な場所》はどこ? 専門家が伝授する“究極の防犯対策”

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犯人たちは、ゲーム内でチームを組んで戦ううちに生まれる「仲間意識」を巧みに利用する。同じくらいの年齢を装い、悩み相談に乗るふりをして心に入り込み、信頼関係を築いたうえで勧誘するのである。

AIによる翻訳技術が発達した今、国境の壁はないに等しい。親が知らないうちに、子どもが海外の犯罪組織とつながってしまうリスクは、遠からずある時代なのだ。

小学生でもオンラインゲームに熱中し、見知らぬ大人とつながるケースは珍しくないだろう。持たされているスマホや家庭のパソコン、タブレットを使い、危険な世界に足を踏み入れてしまう。

オンライン
子どもがやりとりしている相手は、“悪い大人”であるかもしれない(写真:今井康一撮影)

ちなみに、先ほどの警察庁の発表によれば、被害に遭った児童のうち801人に聞いたところ、720人もの子がスマホにフィルタリング設定をしていなかった。

現代において、電子機器に一切触れるなというのは難しい。しかし、特に小中学生の親はしっかりと管理できる状態にしておくことが必要だろう。

身近にひそむ「危険な場所」

オンラインの脅威が深刻化する一方で、従来型の“物理的な危険”がなくなったわけではない。むしろ、私たちの日常生活の中には、犯罪者が好む「死角」が数多く存在する。

彼らは必ず下見をし、人目につきにくく、逃げやすい場所を選ぶ。たとえば公園一つとっても、木々がうっそうと茂り、外からの見通しが悪い場所は危険である。

同じように、高い塀に囲まれた住宅街も、外から様子がわからない場所が多いため、リスクが高まる。

具体的に、家庭で注意すべき危険箇所はどこであろうか。

まず、通学路や公園、駐車場の隅、建物の裏路地など人目につきにくい場所は、当たり前だが注意が必要だ。

公共トイレも、かなり危険度の高い場所と言えるだろう。2011年には、熊本で女児がスーパーのバリアフリートイレで殺害され、遺体をリュックに詰められて連れ去られるという痛ましい事件も起きている。

公園
木々が茂る公園は気持ちがいいが、子どもだけで遊ばせるには死角が多い(写真:Sunrising/PIXTA)
住宅街
たとえ在宅している人が多そうな住宅街でも、高い塀が続く場所は目隠しとなってしまい危険が増す(写真:kuro/PIXTA)
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