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参院選で"再覚醒"したオールドメディアの選挙報道、「報道特集」の一件が示したリスクと可能性

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  • 境 治 メディアコンサルタント
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前編で紹介したYouTube視聴時間の投稿者別の分類の中に「マスメディア」があったが、中身はTBSや日本テレビなどのキー局だけでなく、MBSや読売テレビといった在阪準キー局、そして東海地区、北海道、福岡県などのローカル局も並ぶ。さらに、ニコニコニュースやABEMAのようなネットメディアのほか、産経、中日、朝日など新聞系のYouTubeチャンネルも上位に入っている。

選挙情報がネットを中心に回るようになったのなら、マスメディアもネットで発信すればいい。そうした観点から、今回、報道各社がネットでの情報発信を頑張っていたのは頼もしいことだ。

マスメディアはまだまだ踏み込めるはず

ただ、マスメディアの選挙報道は全体の動向や政党別の情報が多かった。それも大事だが、各選挙区の候補者の人となりも重要だ。

有権者にとって役立つのは、政党と同じくらい、候補者それぞれが何を訴え、信頼できる人物かどうかである。動画メディアならではの、候補者1人ひとりが動く姿を見せてほしかった。党首討論会はあったが、選挙区ごとに立候補者を議論させることも必要ではないか。

結局、昨年の衆院選と同様、私にとって一番役に立ったのはYouTubeチャンネル「ReHacQ」が配信した、東京都選挙区の候補者討論会だった。32人のうち16人を集めてプロデューサーの高橋弘樹氏が議論を仕切っていた。そこではベテランの与党議員も新興政党の新人候補も平等だった。

こういう場は本来、マスメディアが作るべきではないだろうか。東京都選挙区の立候補者32人全員を集めて議論させるぐらいの大胆な番組を見たかった。

選挙報道では、テレビ局のキャスターのご意見を聞きたいわけではない。候補者1人ひとりをクローズアップして見せてほしい。もしおかしな政党がいるとしたら、そうした丁寧な報道によって暴くこともできるはずだ。

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