スイッチ2期待の新作『ドンキーコング バナンザ』発売。プレイヤーからは高評価だが、キメラなゴリラが不気味かもしれない
確かにNintendo Switch 2の性能を活かしたゲームに仕上がっており、高評価も納得のゲームといえる。
キメラになったドンキーコングは愛されるのか?

ただ、どうしても気になるのがドンキーコングの変身である。強そうなゴリラに変身するのはいいとして、問題はそのほかのものだ。
前述のように、ドンキーコングはダチョウやシマウマの姿になる。より具体的に書くと、ゴリラとそれぞれの動物をかけ合わせたキメラのような姿に変身するのだが、このデザインがいい意味でも悪い意味でも強烈だ。
シマウマになったドンキーコングは筋肉がパンパンに張っており、二足歩行で水の上も砂漠も駆け抜ける。間違いなく力強い存在になってはいるのだが、同時に得体の知れない生物だ。少なくともシマウマの愛らしさはない。
ダチョウのドンキーコングも強烈だ。羽と首元の毛はバナナになっており、この世のすべてを憎んでいるかのような表情で空を滑空する。そしてくちばしの中に白くて整った歯が並んでいるのである。

変身したドンキーコングは間違いなく強さを表現できてはいる。ただ、愛されるキャラクターになるかというと難しいのではないか、と筆者は考える。
この手の3Dアクションゲームではキャラクターが変身するのはよくあることだ。『スーパーマリオ オデッセイ』ではマリオがカエルや敵キャラや肉に変身する。ユニークなものはあるが、怖さを強調するものはほとんどない。
2024年のゲーム・オブ・ザ・イヤーに輝いた『アストロボット』もかわいらしい変身でアクションを盛り上げる。『星のカービィ』シリーズも変身能力が多彩な先輩といえるが、かわいいキャラクターとして女性人気もある。
改めてドンキーコングを見てみると、強さは間違いなく表現できている。そもそも、別にかわいらしくなくてもよいのは確かだ。ただそうだとしても、このキメラになったドンキーコングは愛されるキャラクターといえるだろうか?
『ドンキーコング バナンザ』は評価も高く新しいゲームとして見どころも多い。ただ、ゲームのおもしろさが勝つか、あるいはキメラなゴリラの不気味さが勝つかによって、人気が広まっていくか否かが変わるように思う。
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