中国の高速鉄道の営業距離「4万8000キロ」を突破 15年で6倍超に急拡大、2030年に6万キロ目指す

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「新たな鉄道の建設は、1億元(約20億4000万円)の投資に対して10億元(204億円)を超える経済効果と600人以上の雇用を(沿線地域や関連産業に)生み出す」。国家鉄路傘下のシンクタンク、中国鉄道経済計画研究院の専門家の聞克宇氏はそうメリットを強調する。

中国政府は景気対策の観点からも高速鉄道の新線建設に力を入れる。写真は陝西省の西安と延安を結ぶ高速鉄道の建設現場(中国鉄道建築集団のウェブサイトより)

高速鉄道の新線建設をめぐっては、莫大な投資を回収できるほどの運賃収入が見込めるのか、懸念する声が少なくない。それに対して聞氏は、「国家鉄路は収益のマネジメントに関する大量の研究を重ねており、運賃改定を含む多数の施策を通じて収支改善を図っている」と説明した。

高速鉄道網は今後も拡大

聞氏によれば、中国の高速鉄道網は中国共産党および中国政府が策定した中長期計画に基づき、今後も拡大を続けていく。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

2024年末時点の高速鉄道の営業キロは、2016年に打ち出された「2030年までに4万5000キロメートル」の目標をすでに前倒しで達成済みだ。国家鉄路は2025年1月2日に開催した会議で、2030年の営業キロの目標を約6万キロメートルに上方修正した。

その達成に向けて、国家鉄路は2025年に5900億元(約12兆206億円)を鉄道インフラの建設に投入する計画だ。また、2025年1月から5月までに中国全土で執行された鉄道関連の固定資産投資額(設備投資額に相当)は前年同期比5.9%増の2421億元(約4兆9325億円)に上った。

(財新記者:鄒暁桐)
※原文の配信は7月11日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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