巨大フェリーが目指すは「志布志市志布志町志布志」 やや中途半端なターミナル港発着で「さんふらわあ さつま・きりしま」がしっかり儲けている訳

万博会場にほど近い大阪市を出航した巨大フェリーの行先は、鹿児島県鹿児島県の「志布志市志布志町志布志」にある「志布志港」。地名と港の名前、聞いたことがあるだろうか?
各地に就航するフェリー「さんふらわあ」のうち、鹿児島方面の「さつま・きりしま」が発着する志布志市は人口3万人程度と、大型フェリーの就航地としては、相当にコンパクトだ。かつ、この地は人口60万人弱の県都・鹿児島市と、約90kmも離れている……一見して中途半端な立地に見えるが、フェリーはしっかり利用者をつかみ、ことしは大阪・関西万博で大幅に利用者が増加したという。
30年ほど前までは、県の中心都市である鹿児島市から発着していたという。なぜ、そこから志布志港に移転したのか。運航を担う「商船三井さんふらわあ」の方にお話を伺いながら、半世紀の激動の歴史を振り返ってみよう。
志布志は「2県につながる玄関口」万博で明らかとなった「日帰り関西出張」の便利さ

関西と九州を結ぶ「さんふらわあ」航路で、九州側の就航地は別府港・大分港(大分県)、志布志港の3カ所。うち志布志港がある志布志市は鹿児島県の東端にあり、明治初期までの”国”の区分けでは「大隅国」。鹿児島市を中心とする「薩摩国」に比べると、県内では若干影が薄い。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら