「西成で2泊100万円!?」驚愕の民泊料金の背景に《西成中華街構想》? 中国人が次々と“超高額民泊”や“カラオケ居酒屋”を開業したワケ

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「商売をする中国人が多い場所には必ず関帝廟があるんだよ。横浜の中華街も神戸もそうでしょ。でも、西成にはないの。関帝廟があれば中国人がいっぱい来るし、世界中の人も来る。

15年前までこの商店街は人がいなかったの。目の前にある通天閣はあんなに人がいっぱいいるのにね。カラオケ居酒屋のおかげで人が来るようになったけど、カラオケ居酒屋だけじゃなく、中国料理店とか中国雑技が見られる施設とか、いろんな店ができるといい」

一理ある。ここ最近はカラオケ居酒屋の数があまりにも増えすぎて、カラオケ居酒屋でできたドット絵のような街になりつつある。どの店も同じような店名、看板、内装、働いている女の子たちもほとんどが中国・福建省出身、正直どこへ行っても一緒なのである。

ここ2~3年のうちに中国人だけではなくベトナム人もカラオケ居酒屋をやり始めたし、なんなら日本人が立っている店まで登場し始めた。

西成
盛龍不動産の林伝竜社長(筆者撮影)

この関帝廟も西成にある有名なスーパーマーケット「スーパー玉出」の倉庫があった土地を買い取って建設したそうで、かなりのやり手。そして、この林さんの経歴がとにかくすごい。

出身地である中国・福建省を出て1996年に来日した林さんは、西成で日雇い労働者になった。しかし、景気後退で仕事が減り、ラーメン屋を開業。数年後に居酒屋に鞍替えしてカラオケを導入したのが当たり、現在のカラオケ居酒屋の原型となった。

そして空いたテナントを買い占め始め、今はカラオケ居酒屋だけではなくマンションも数棟所有している。地上げによって更地になった場所には「盛龍不動産」とロゴが書かれたトラックが停まっていたりする。

その勢いのまま、西成は本当に大阪華商会が牛耳るチャイナタウンになってしまうかもしれないのだ。

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