「西成で2泊100万円!?」驚愕の民泊料金の背景に《西成中華街構想》? 中国人が次々と“超高額民泊”や“カラオケ居酒屋”を開業したワケ

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「気になって彼らに聞いてみると、言葉を濁してはいましたが、どうやら『経営・管理ビザ』を取得するのに民泊を始めるのが手っ取り早いみたいなんです。運営しているという実績がほしいだけなので、経営として成功する必要はないというか」(社長さん)

西成
カラオケ居酒屋の2階の使い道がない(筆者撮影)

「2泊100万円の民泊」の謎

経営・管理ビザとは何なのか。そして、民泊とどう関係しているのか。なんだか難しい話になってきてしまったが、中国人の顧客を多く持つ知人の行政書士に尋ねてみた。

経営・管理ビザは、外国人が日本で会社を設立して事業の経営を行う場合や、事業の管理を行う場合、その事業に投資して経営を行う場合に取得する在留資格である。ただ、中国人の場合、違う目的で経営・管理ビザを日本で取得しようとするケースが多いのだ。知人の行政書士の話。

「中国人の富裕層たちと話していて思うんだけど、みんな習近平のことを信用していないのよ。だから、ケタ違いの莫大な資産を海外に逃がすことに必死なの。

資金を逃がす先のひとつが日本になっているんだけど、中国では個人の海外送金は年間5万米ドルまでと上限が決まっている。でも、日本に法人口座を持てば、上限なく日本に資金を逃がすことができるようになるの。だから、経営・管理ビザを取得して、日本に会社を設立しようとするわけ」

外国人が日本で経営・管理ビザを取得するためには、以下3つの条件が必要になる。

・事業所が確保されていること
・資本金か出資の総額が500万円以上、または2名以上の常勤職員を雇用していること
・事業の安定性・継続性があり、経営者本人に経営能力があると判断できること

そして、この3つの条件を手っ取り早く満たすのが、民泊の運営ということらしい。よって、経営・管理ビザ取得のために始めた民泊が赤字になろうと、何のダメージもない。だから、つくるだけつくって放置しておくに限るのだ。

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