【スズキ初のバッテリーEV先行試乗】インド生産となるSUV✕EVの新型「eビターラ」が持つ王道デザインと上質さに成功の予感

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画像や映像(筆者のYouTubeチャンネル「西村直人の乗り物見聞録」をご覧ください)からでも十分にそれが伝わってくると思うが、これは是非、販売店で実車をご確認いただきたい。

フロント駆動のFFモデル試乗インプレッション

筆者によるeビターラの試乗シーン
筆者によるeビターラの試乗シーン(写真:三木 宏章)

最初に試乗したのはFF方式で二次バッテリー容量61kWhモデル(車両重量1790kg)だ。今回はクローズドコースながら公道走行をイメージし最高速度100km/h、カーブではタイヤが鳴らない(≑スキール音を発しない)程度で走ることが提案された。じつはフロンクスのプロトタイプ試乗でもそういった提案があり、実際そのように走らせてみたが、なるほど開発の狙いどおりの走行性能がしっかり体感できた。

じんわりアクセルを踏み込み微速から味わってみたが、この時点でeビターラがどこに力を入れて開発されたのか伝わってきた。具体的には、コンパクトクラス(スズキのラインアップ上はミドルクラス)相当のまとまり感あるボディサイズながら、もっとボディサイズの大きなクルマに乗っているような落ち着きがあり、乗り味もしっとりしている。わかりやすく上質だ。

eビターラのカラーバリエーション
eビターラのカラーバリエーション(写真:スズキ)

60km/hを上限にカーブを右左にクリアする。ゆっくりとしたハンドル操作に対してイメージしたよりロール量(横方向の揺れ)は大きく感じるものの、安心感とも直結するカーブ内側後輪の接地感が抜群に高い。だからリラックスして身体を預けられる。

直線路では大きな凹みを選んで通過する。ドンと軽い衝撃音こそ車内に入り込むが鉛直方向(上下方向)の揺れは小さく、そして一度で収束する。この凹みは各社の各車で走行する際に好んで通る箇所で、筆者ならではの乗り味評価ポイントなのだが、eビターラはどっしりとした足まわりの安定感(≑サスペンションの高い取りつけ剛性)と、新開発のBEV専用シャーシ「HEARTECT-e」の相乗効果が存分に活かされている。

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