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「昔は一発屋みたいな」「今は3割バッターくらい」 ヒット企画連発のオリックス・バファローズの広報宣伝部。どんな秘訣があるのか話を聞いた

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「蔵出しノートは、テーマ出しも原稿の執筆もすべて西田さんが担当しています。案が出ると、僕のところへ持ってきてはダメ出しされ……を繰り返して制作しているのですが、苦労している分だけ質の高いものが出来上がっていると実感しています。週に1本公開することを目標にしているのですが、現状は月3本くらいのペースです。

テキストの強みは寿命が長いことだと思っています。映像だと残らないものが言語化すると残り、ひょっとしたら資料としての価値も出てくるんじゃないかなと。なので、『目先の反応にあまり一喜一憂はしないで』と西田さんには伝えています」(花木氏)

何事も突き詰めていくスタンス

マーケティングを担当する部署が広報宣伝部とは別にあり、来場者アンケートの集計や分析を担当。また、広報宣伝部でもYouTubeチャンネルや蔵出しノートのアナリティクスなど数値を参考にすることもあるというが、数値に振り回されるようなことはないという。

「イベントにしろクリエイティブにしろ、良い言い方をさせてもらうと“何事も突き詰めていく”スタンスです。手を抜かずに1つひとつの企画を続けてきたからこそ、『Bsオリ姫デー』のような人気企画が生まれて定着しているのかなと。もちろん数値も指標にはなりますが、そこにとらわれるよりも、ファン目線で楽しめる企画を追求することを徹底しています」(後藤氏)

企画をヒットさせるには、競合といかに差別化できるかどうかもポイントになる。特にオリックスと同じ関西圏には、圧倒的な人気を誇り、全国にも多くのファンがいる阪神タイガースがある。施策を立案するにあたって意識することはあるのだろうか。

「お隣さんであり、あれだけの人気球団。もちろんいろいろな情報は入ってきます。“阪神さんがやらないことをやる”という意味では多少意識している部分はあるかもしれませんが、ベンチマークしてどうこうという感覚はありません。それよりも、バファローズらしさを突き詰めていくことを大事にしています。あと、パ・リーグの他球団の取り組みを参考にしたりすることはあります」(後藤氏)

“球界初”をモットーに、ユニーク且つ斬新な企画を次々に生み出しているが、今後はどんな企画を考えているのだろうか。

「具体的な内容はお話ししづらいのですが、やはりファンに喜んでもらえることを発信していければと考えています。選手たちの魅力を最大限引き出せるようにしていきたいですし、そのための努力を惜しまずにやっていければと思います」(後藤氏)

「選手の魅力を引き出すためには、選手自身に楽しんでもらうことが大事です。後藤さんが選手たちとポスターの撮影をしている現場を見ていると、選手たちがノリノリで楽しんでやってくれているんです。『そりゃ選手たちが楽しいんだからファンの方も絶対に楽しいよな』と手ごたえを感じます。

球団と選手とファンが三位一体というか、良好な関係を築けていると自負しているのですが、一番大事にしたい部分はそういうことかもしれません。今後も新しいものをどんどん生み出して、ファンの皆さまの期待のに応えていきたいですね」(花木氏)

巧みな広報戦略で話題を呼んできたオリックスの広報戦略。革新的なアイディアが次々に生み出せそうな土壌があることを知り、今後どんなことを仕掛けてくれるのかますます楽しみになった。

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