新ジャンルのお酒「クラフトサケ」、日本酒・ワイン・ビールに次ぐ第4の醸造酒になれるか…どんな味なのか?注目される背景

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クラフトサケ
日本酒製造をベースとした「クラフトサケ」(写真:筆者撮影)

1950年代には、4000以上もあった日本酒の酒蔵が、今や1100ほどにまで減少している。日本の人口減少、若者のアルコール飲料離れ、家族経営の小規模蔵での後継者不足など、さまざまな要因が挙げられている。

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なのに、長年にわたり、新規の日本酒の製造免許は原則として発行されていない。酒蔵が増えると需要と供給のバランスが崩れてしまうという論理である(米を巡る農政に似ている)。だから、「日本酒の製造にチャレンジしたい!」と一念発起した場合、免許を持つ酒蔵に製造を委託したり、酒蔵そのものを買収して自身がオーナーになる必要がある。

日本酒の製造免許が不要で、誰でも参入できる

そこで注目を集めつつあるのが、クラフトサケである。日本酒製造をベースとした「その他の醸造酒」や「雑酒」「リキュール」に分類されるので、日本酒の製造免許がなくても、それらに該当する免許を取得すれば、誰でも醸造することができるのだ。

伝統的な日本酒の製法を基礎に持ちながらも、より自由で創造的なアプローチによって造られる醸造酒の新ジャンルで、飲み方は自由。添加するフレーバーによって、フルーツ系、ハーブ系、ホップ系など、多彩なジャンルがある。

【写真】クラフトサケの祭典「猩猩(しょうじょう)宴」には多くの人が集まる。日本酒の製法をベースにしているが、味はさまざま。見た目もワインボトルに凝ったデザインを施すなど日本酒とはまた違った世界観がある
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