【A70型・A80型・A90型】ファイナルエディション発売&生産終了がアナウンスされたトヨタ「スープラ」の歴史を振り返る
そして、A90ファイナルエディション。日本では150台限定で抽選販売となるこの仕様は、現在、すでに受け付けが終了している。価格(税込み)は、ベースとなる6気筒エンジン搭載のRZグレード(一部改良モデル)が800万円なのに対し、ファイナルエディションは1500万円もの高値となっているが、そのぶん、集大成といえる数々の技が込められているといえるだろう。
とくに直列6気筒の3.0Lガソリンターボエンジンは、パフォーマンスをさらにアップ。RZグレードとの比較で、最高出力を285kW(387PS)から324kW(441PS)へ、最大トルクも500N・m(51.0kgf-m)から571N・m(58.2kgf-m)とそれぞれ向上させ、より俊敏な走りを堪能できる。また、フロントブレーキには、レースなどでも定評があるブレンボ社製を採用し、RZの18インチに対し19インチとより大径化。

さらにレース専用車GRスープラGT4のノウハウを活かした数々の装備も採用する。たとえば、サスペンションにはGRスープラGT4と同じKW社製を採用。また、外装には、専用のカーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップなども装備する。これらは、GRスープラGT4の開発を担当する「TOYOTA GAZOO Racing Europe」が開発したもので、より空力特性を向上させていることが特徴だ。
ほかにも内装には、シートパッドにアルカンターラ素材を使用したレカロ社製カーボンフルバケットシート「RECARO Podium CF」を装備するなどで、赤×黒を基調としたカラーのレーシーなコクピットを実現していることも魅力だ。
会場で見た歴代スープラ3台の印象
以上が、歴代スープラの概要だが、今回、イベント会場ではA70型、A80型、A90型のファイナルエディションといった3世代を一度に見みることができた。実際に各世代を見比べてみると、あくまで私見だが、A70型が最もスリムでスタイリッシュな印象。おそらく、当時はラグジュアリーカー的要素も強かったことがうかがえる。それに対し、A80型やA90型は、ワイドボディを身にまとっていることで、よりマッチョなイメージが強い。まさに、公道からサーキットまで、縦横無尽に疾走するスパルタンなスポーツカーといった感じだ。
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