【A70型・A80型・A90型】ファイナルエディション発売&生産終了がアナウンスされたトヨタ「スープラ」の歴史を振り返る

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A80型 国内スープラ2代目(海外4代目)1993~2002年

会場に展示されていたA80型スープラ
会場に展示されていたA80型スープラ(筆者撮影)

日本国内向けの2代目、グローバルで4代目となるA80型スープラは、1993年5月に発売された。当時は、4年前の1989年に日産が「スカイラインGT-R」を16年ぶりに復活させ、3代目「R32型」が大人気となっていた。レースの戦績が市販車のセールスに大きな影響を与えていた時代、R32スカイラインGT-Rは、レースシーンでの大活躍が人気を後押ししていた。たとえば、国内最高峰のひとつ「全日本ツーリングカー選手権(JTC)」では、1990~1993年の4シーズンに「29戦29勝0敗」という大記録を達成。ほかにも、欧州の耐久レースなどで高評価を受けたことで、国内外にその名前を知らしめる。

そんな背景のなか登場したA80型は、走行性能だけでなく、環境性能や安全性能も最大限に高めた新しいスポーツカーとして開発された。車体には、補助的な2人乗りの後席が設けられた2+2のハッチバッククーペボディを採用。ボディサイズは、先代A70型に対し、全長を4620mm→4520mm、ホイールベースを2595mm→2550mmといずれも短くし、車体をコンパクト化することで軽快性などをアップさせた。一方、タイヤのトレッドを拡大するなどで、走行安定性やコーナリング性能の向上も図っていた。

パワーユニットはNAとターボの2本立てだった

A80型スープラに搭載された名機2JZ-GTEエンジン
A80型スープラに搭載された名機2JZ-GTEエンジン(写真:三木 宏章)

エンジンには、3.0L・直列6気筒DOHC24バルブの225PS仕様(搭載グレードSZ)と、そのツインターボ版280PS仕様(搭載グレードRZ)の2タイプを用意。よりハイパフォーマンスなRZには、定評あるドイツのゲトラグ社製6速MT(マニュアル・トランスミッション)も採用。ほかにも、新設計した4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンション、超扁平タイヤ、大容量ブレーキなどにより、さまざまな走行状況下で安定したスポーツ走行を可能としたことも特徴だった。

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