「18年の歴史に幕」時速300kmで普通に会話できるグランドツーリングカーを目指し、進化を続けた日産R35型「GT-R」販売終了へ

日産自動車(以下、日産)の超高性能グランドツーリングカーである「GT-R」が、今年8月をもって生産を終了する予定だ。これに先立ち、アメリカでの生産は昨年の段階ですでに終了している。
GT-Rは、2007年に登場。それから18年間も基本部分は継続した状態で改良を重ね、近年はイヤーモデルというカタチで進化してきた。この間にモデルチェンジは行われず、現在に至っている。
現行のGT-Rは、その型式から“R35”とも呼ばれ、親しまれている。それ以前には、R32~R34と呼ばれたGT-Rがあった。それは日産の上級車種である「スカイライン」をもとにした高性能仕様で、日本国内での販売に重点が置かれてきた。
そしてR34が2002年に生産を終え、5年の空白期間を経て、2007年に現在のR35型ニッサンGT-Rが復活した。これに際し、国内に限らず世界で販売するGT-Rとして、“スカイラインGT-R”ではなく“ニッサンGT-R”という車名になった。競合は、世界に名高いドイツのポルシェといえる。
R35型GT-Rが生まれた背景

そもそもGT-Rという車種が誕生したのは、さらに遡ること1969年のことであった。源流となるのは、日産自動車が合併する前のプリンス自動車工業のスカイラインGTである。
技術の独自性や高性能さを特徴としたプリンス自動車工業は、主力といえるスカイラインの性能をレースで実証しようと、スカイラインGTを特別に生産した。
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