1000円前後のランチセットから、生ハムのパニーノとカフェラテの組み合わせを選んだ(1120円)。パンの香ばしさと、生ハム、モッツァレラチーズ、トマトたちの相性がとてもいい。
この店には日を空けて2回訪れたのだが、両日とも地元の高齢者がやはりパニーノを食べていた。それがとてもおいしそうだったので、私も思わず注文したのだった。
生まれも育ちも町屋の店主に話を聞くと…


杖をついて帰っていくお客さんのために、店のドアを開けて見送る店主の水戸さんは、生まれも育ちも町屋だ。
「この店は今年で4年目です。町屋は近くに荒川自然公園なんかもあって、緑の多い場所なんですよ。古くから住んでいる人が多いから、高齢化が進んでいるけど、その分、なんと言ったらいいのかな、落ち着いた、のんびりした街ですね」(水戸さん)
いつかは地元で店を開きたいと、長くバリスタの修行をしていたというだけあって、ラテアートの腕はたしかだ。もちろん味もいい。
「交通の便がいい割には家賃も手頃なので、住むにはいい街だと思いますよ。高齢化は進んでいるけど、最近は若い夫婦なども増えていますね。
あと、このあたりは昔の木造長屋が残っているってこともあって、防災にはかなり敏感なんですよね。だから住民同士で助け合うための催しとかも定期的に開かれたりしているので、住民同士の交流もわりと盛んですね」(水戸さん)
「街の活気」とは何だろう。人の数なのか、店のにぎわいなのか。あるいは、すれ違いざまに交わされる挨拶なのか。今の私にはたしかなことは言えないけれど、町屋を歩いていると、「活気」そのものの捉え方が変わってきているように感じたのであった。
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