個別予約より200万円安い!?《50代・ビジネスクラスで世界一周》驚きの金額、一方で制約も。「人生後半の一大イベント」思い切って挑戦

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ビジネスクラスの食事
手の込んだ機内食や充実したドリンクもビジネスクラスの楽しみだ。写真はタイ国際航空の機内食(写真:筆者撮影)

同じフライト、(日程変更が可能な)同じ予約クラスで個別に航空券を取ってみたらいくらになるか計算したところ、6月10日のレートで約290万円だった。

費用の内訳
出発日の成田~メキシコシティのビジネスクラス運賃(画像:ANAウェブサイトより)

ANAの最長路線である成田~メキシコシティは筆者が利用した日の航空券価格を調べると100万円前後で、この1路線だけで世界一周航空券の価格を上回った。世界一周航空券がどれだけお得かわかるだろう。

ANA成田ーメキシコ便のビジネスクラスの機内食(一部)とシート
ANA成田ーメキシコ便のビジネスクラスの機内食(一部)とシート。ゆとりある空間にテンションが上がる(写真:筆者撮影)

ちなみに、同じルートでエコノミークラスだと50万円台前半だった。エコノミーならスターアライアンスにこだわらず、LCCも含めて探したらおそらく世界一周航空券より安く回れる。だから価格面での恩恵はビジネスクラス、ファーストクラスほどではないかもしれない。

後日談だが、筆者は3カ月のスケジュールで世界一周に出発したが、1カ月半経ったところで家族が事故に遭ってしまい、イスタンブール以降の日程を数カ月先に変更して旅行を中断した。

状況が落ち着いて再び旅行を再開した後は、メール1本で変更手続きができるとわかったので、その後も何度か日程を変更した。「事前に全ルートを一括予約」は大変に思えるが、スターアライアンスは無料かつ容易に日程変更ができるため考えすぎなくても大丈夫だ。

清水の舞台から飛び降りる覚悟で決済

さて、これまで「お得」を強調してきたが、87万円の航空券は家や車を除けば過去の買い物でも最高額だし、オンラインでクレジットカード決済する段階になるといろいろ不安になり一晩置いた。

翌朝、清水の舞台から飛び降りんばかりの覚悟で決済ボタンを「えい!」とポチった。ところが金額が金額だからか不審な取引と判断されて決済できず、カード会社に問い合わせる羽目になった。

これまで自分の支出は極力抑え、ビジネスクラスに乗ったことがないのはもちろん、LCCが普及してからは「預け荷物なし」の最安値運賃での旅ばかりしてきた筆者。

子どもが手を離れ、50歳にして自分のために使える時間とお金が少しだけできた。期待と不安だらけの人生後半の一大イベントがいよいよ始まったのだ。

【写真】世界一周航空券の予約画面や筆者が訪れた国々の様子など(11枚)
浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

福岡市出身、早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で教員。現在は経済分野を中心に執筆編集、海外企業の日本進出における情報発信の助言を手掛ける。近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房)『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
X: https://twitter.com/sanadi37
公式サイト: https://uragami-sanae.jimdosite.com/

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