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ドローン国内大手ACSLが「攻撃用開発」の意思/安価・高性能な中国DJI製に勝てない日本勢の活路は防衛市場

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ドローン国内大手ACSLの共同経営責任者・寺山昇志氏は東洋経済のインタビューに対し、攻撃用ドローンの開発に「一歩踏み込んでいく」と明言した(撮影:梅谷秀司)

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ウクライナ戦争や中東情勢を背景に、戦場で使われるドローンが注目されている。インフラ点検など商用のドローンの利活用も増えている。
日本政府もドローン対応を急いでいる。防衛省は関連予算を拡充し、大量導入を決めた。経済産業省は昨年末、経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」にドローンを指定した。
もっとも、現状では防衛向けドローンの製造を担える国内メーカーはほとんど育っていない。インフラ点検や警備などに使われる商用ドローンについても、経産省の資料によれば国内シェアは中国製が9割超で、国産は1割にも満たない。そうした中で日本メーカーに商機はあるのか。国内大手のドローン専業メーカーACSLの共同経営責任者・寺山昇志氏に、実情や勝算を聞いた。

中国DJIの圧倒的な市場支配

――政府は商用ドローンの国産化を推進する政策を掲げました。具体的には、現状3%の国産シェアを2030年に6割弱まで高める目標です。

政府がこうした政策を打ち出したこと自体は大きい。ただ、率直に言えば達成はかなり難しいと思う。

商用の市場では、日本メーカーも欧米メーカーも、中国のDJIに押され続けてきた。当社とDJIとで標準的な機体を比較すると、当社が2倍あるいはそれ以上高く、差がある。DJIは世界でも日本でも圧倒的なシェアを持ち、量産効果によって低コストで製造できる。

性能面でもDJIのほうが優位にある。ドローンは撮影や情報取得に使われるため、顧客は撮影性能を重視する。DJIはカメラメーカーを買収するなど垂直統合をしており、この点でも競争力が高い。

――ACSLの25年12月期を最終年度とした前中期経営計画では、商用を伸ばして売上高を100億円にする目標に対し、実績は約26億円にとどまりました。

これまで「国産」や「セキュア(安全性)」を打ち出して国内シェアを伸ばそうとしてきたが、顧客のDJIからの切り替えは思うように進んでいない。

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