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米トランプ政権が進めるドローン「脱中国化」の壁/世界トップ中国DJIの市場支配と、切れない供給網のしがらみ

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ドローンの「国産化」をアメリカも日本も模索するが、ハードルは低くない(写真:編集部撮影)

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ドローン戦争の時代に突入している。ウクライナでも中東でも、空からの攻撃のあり方をドローンが激変させている。それに呼応するように、世界一の軍事大国であるアメリカでは、ドローンをめぐる「脱中国」の動きが活発化している。ただその実現は決して簡単ではないようだ。何が起きているのか。

世界の商用ドローン市場は約7割を中国DJIが握るとされる。

DJIは中国・深圳を拠点に2006年に創業した企業で、現在は世界の市場を支配する存在となっている。価格、性能、ソフトウェアを一体化したエコシステムで競合を圧倒してきた。

この圧倒的支配の前に、アメリカでさえ「脱中国化」に苦戦している。

日本では今、政府主導によるドローン国産化の模索が急ピッチで進んでいる。経済安全保障推進法に基づき、ドローンは「特定重要物資」に指定された。国産化を支援するための基金創設といった動きも出てきている。

アメリカ政府が推し進める規制強化

日本が先行事例として参照すべきなのはアメリカだ。第2次トランプ政権も、政治主導でドローンの「脱中国化」と「国産化」を強力に推し進めようとしている。しかし、その道のりは決して平坦ではない。

2025年12月22日、アメリカで無線・電子機器の規制を所管するFCC(連邦通信委員会)は、ドローン政策の転換点となる決定を下した。外国製ドローンおよびその重要部品を、規制対象リストに加えると発表したのである。

対象は、世界シェア首位のDJIや中国Autel(オーテル)にとどまらず、外国製ドローン全般に及ぶ。

規制対象は機体だけではない。部品も含まれる。データ伝送装置やフライトコントローラー、地上基地局、ナビゲーションシステムといった通信の基幹から、バッテリーやモーターまで多岐にわたる。

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