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〈ドラッグストア業界の異端児〉コスモス薬品がホテル事業へ新規参入、キーマンは創業者長男"複合業態"で差別化か

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九州を地盤に、近年は関東圏への出店を強化している(写真:編集部撮影)

M&A(合併・買収)による規模拡大を拒み、自前主義による成長を続けてきたドラッグストア業界の異端児・コスモス薬品。その同社が、新領域へ足を踏み出す。

舞台は創業の地、宮崎県。宮崎駅付近で取得した土地にドラッグストアと宿泊特化型のビジネスホテルを併設する計画だ。1号店は2028年頃の開業を目指す。

今年2月には「ホテル部」を新設し、外部委託に頼らず自社の人材で事業を推進する。この新組織の陣頭指揮を執るのが、創業者・宇野正晃会長の長男である之崇氏だ。之崇氏は昨年8月の取締役退任後も、直近まで商品開発部長としてプライベートブランド(PB)の開発を主導してきた。

横山英昭社長は決算説明会で「(ホテル事業参入を)収益の柱として大いに期待している」と強調した。

土地を自社で保有・活用

なぜ今、ホテルなのか。コスモス薬品のIR広報担当者は「デフレからインフレへの転換」を背景に挙げる。物価上昇の局面において、実物資産である土地を自社で保有・活用するメリットは大きいと見通す。

多くのドラッグストア企業は、賃借による「持たざる経営」で出店速度を優先してきた。コスモス薬品も例外ではないが、バランスシートを見ると他社との違いが見て取れる。九州地方を中心に土地を複数所有しており、帳簿価額は500億円を超える。総資産に占める割合は、同業大手と比べると突出して高い。

北海道地盤のツルハホールディングス(HD)の場合、 総資産に対する土地の割合が2.7%に対し、買収などによるのれんの割合は3.4%となっている。これに対しコスモス薬品の土地の割合は10.1%、のれんはゼロだ。

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