〈ドキュメント〉KDDI子会社で起きた「巨額架空取引」の一部始終 "たった2人の社員"が作り上げた不正が破綻を迎える日まで
年の瀬の会議での突然の告白
年の瀬を迎えた昨年12月15日、KDDIの孫会社であるジー・プランと大口発注元のC社との間で、ある重要な会議が開かれていた。この日は広告代理事業における支払い日。本来ならば届いているはずの824億円のうち、107億円もの入金が滞る事態が起きていた。
同事業は、ネット広告の出稿主とウェブ掲載媒体をつなぐ商流に入って広告枠を仲介するビジネスで、直接の親会社であるビッグローブも関与していた。ジー・プランでは、全社売り上げの約9割を占めるまでに急拡大していた主力事業だ。しかしこの会議の場において、同事業を立ち上げ当初から牽引してきたソリューション営業ビジネス部長(当時)のa氏が重大な事実を打ち明け、状況を一変させることになる。
広告代理事業は架空の循環取引だった――。
同席していた社長(当時)を前にした、突然の告白だった。同事業をめぐっては、リスク管理の観点から発注を抑えるように、KDDIがビッグローブに対して直前の段階で指示を出していた。未入金の発生は、取引の抑制で資金循環が減少したことが原因だったのだ。
a氏の証言を契機に、事態は急速に動き始める。同月下旬には、ジー・プランとビッグローブは不正な取引に関与した疑いのある会社との取引はすべて停止。そして年が明けた1月14日、親会社のKDDIは外部弁護士らで構成する特別調査委員会を設置した。




















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