イラン情勢に世界が翻弄され、中国も対応に苦慮しているようだ。中東における経済関係が複雑であるうえ、現在の中国にとって、米中グランドバーゲン(大国間取引)が最優先事項であるからだ。
アメリカとイスラエルがイランを空爆し、最高指導者ハメネイ氏を殺害して以降、イランは対抗措置を取ってきた。しかし、イランにはアメリカに反撃を行う十分な能力がないため、非対称戦を展開している。これが有効なのだ。
イランは、イスラエルへの空爆も激化させているが、アメリカに基地使用を認めている近隣諸国に対する報復攻撃も行っている。さらにイランは、実質的にホルムズ海峡を封鎖している。
中国がおかれた立場は複雑
この状況が中国の立場を複雑にする。中国にとってイランは、アメリカに対抗する同志といえるが、中国は他の湾岸諸国やアメリカにまで配慮しなければならない。
中国は原油の4割超、天然ガスの3割超を中東に依存する。イランからの迂回輸出分の輸入を加えると中東への原油依存度は56%に上るともいわれる。
中東において中国は、サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、クウェート、カタールなどから原油を輸入している。液化天然ガス(LNG)については、中国の主たる輸入元はカタールであり、さらにオマーンやUAEなどからも輸入している。
中国がイランに直接の軍事支援を行えば、イランの攻撃を受けている湾岸諸国は中国に反発するだろう。中国としては、エネルギー資源確保の観点から、そのような事態を避けなければならない。





















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