ヒヨコ社員、完璧主義、返事だけいい社員…今どきの若手ビジネスパーソン“3タイプ”の攻略法

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傷つくと立ち直れない

一方、若手はインターネットには慣れているが、生身の人間とのコミュニケーションにおいては極めて「ヒヨコ」である。知識は持っているが、傷つくのは非常に苦手で、いったん傷つくと立ち直れない。

ただ、言葉に対しての感性が鋭い若者は多い。上司は「名言」のストックをしておくといいだろう。自分が小説や漫画で読んだり、人生において誰かから言われ「いいな」と思ったりした一言だ。「自分も迷っていたとき、この言葉に励まされた」などと伝えると、説教くさくならない。

多くの上司が、若手とのコミュニケーションに戸惑っている。しかし素直に見つめてみると、今の若者は、とても「いい子」が多いと思う。

私が講義を持っている大学でも、遅刻はめったになく、寝ている学生もここ5、6年の間に激減している。そして、おそらく中高年よりも、「人を傷つけたくない」という気持ちがとても強い。コロナ禍を経験し、学校の大切さ、友達と会える幸せをしみじみ感じているのである。

若手社員の問題は、見ているパソコンやスマホの画面の隅につねに転職情報が掲載されていて、嫌になるとすぐに転職してしまうこと。副業も当たり前で、キャリアの選択肢も多様だ。否定するのではなく、「若者はこういう性質を持っている」と理解することが必要だろう。

世の中の上司はみんな悩んでいるが、どんなことがあっても自分のせいにする必要はない。自覚を促したいのは、自分たちがさらに上の世代と若手世代とをつなぐ存在だということである。

アナログからデジタルへの切り替わりも経験しており、どちらにも対応できる世代であるといえる。若手から見れば何とか理解できる範囲にいて、話をしやすい人も少なくないだろう。自信を持って、若手との関係をつくっていってほしい。

(構成:ライター 圓岡志麻)

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ひきた よしあき SmileWords代表取締役 コミュニケーションコンサルタント

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Yoshiaki Hikita

早稲田大学法学部卒業。博報堂に入社後、クリエイティブディレクターとして数々のCMを手がける。行政、大手企業などのスピーチライターとしても活動。幅広い業種・世代間のギャップなどを分析し、コミュニケーション能力が高まる方法を伝授する。また、大阪芸術大学、明治大学、慶應MCCなどで教え、「はじめて『わかった!』と心の底から思えた講義」「一生ものの考える力が身につく」と支持を集める。教育WEB「Schoo」では毎回事前予約が約20,000人集まるほどの人気ぶり。著書に『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(大和出版)など。

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