
郵便局の局員(30代)からタレコミがあった。
「社内サイトに局長の悲鳴が掲載されて、話題になってます」
日本郵便の社内ネットに、意見や要望を書き込むコーナーがある。
郵便局長さん、何て書いたの?
「毎年、局長が集まる総会があるんですよ」
はいはい、ありますね。巨大会場を借りて、全国の局長が集まるやつね。私も潜入したことがある。
「今年は札幌ドームでやるんですよ。1万人を集めて」
マジか……。
「で、参加費が20万円するって」
えっ。それ自腹?
「そりゃそうですよ」
きついっすね。
「投稿した局長は、『高すぎる』って激怒してます」
だろうなあ。
「しかも、参加は半強制ですからね。局長いわく、借金やギャンブルに走るヤツが出てくる、と。犯罪が起こりかねないって」
犯罪……。ま、あながち誇大表現ではない。
だって局長の事件、多すぎるでしょ。金庫のカネや切手を横領したり、酒気帯び運転、盗撮……。毎年のように新聞ネタになる。
で、局長会に出席するカネを捻出するために犯罪ってか!
この集会は「全特総会」と呼ばれる。「全特」とは、全国特定郵便局長会の略称だ。かつて、地元の名士が自宅の敷地内に郵便局を建てて局長をやっていた。国家公務員であり、国から局舎料も受け取り、さらに地域活動などのため巨額の「渡切費(わたしきりひ)」(前渡しの経費)を貰(もら)っていた。
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