郵便局の建物は多種多様である。デザインもさることながら、ビルに入居していたり、住居と一体化していたりする。多様性が生まれる理由の1つは、相当数の郵便局舎が郵便局長の私有物であることだ。
2007年の郵政民営化前、郵便局長個人の影響力が強いそうした郵便局は「特定郵便局」と呼ばれていた。全国に約2万4700あった郵便局の約77%、東京都内では駅ビル内の郵便局などを含む9割以上が特定郵便局だった。
郵便局長会による政治活動
当時の特定郵便局長は公務員でありながら試験ではなく「選考任用」という仕組みで採用され、コネによる世襲の局長も多かった。ほかの公務員と違って転勤もない。このため、戦前から地域の名士であった郵便局長は地域と密着し、自民党を支えてきた。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら