部下から上司への「逆パワハラ」はなぜ起きる? 「声が小さい!」と叱咤、SNSに中傷…。逆パワハラされる"召使い上司"の惨状とは

近年、部下から上司へのハラスメント、いわゆる「逆パワハラ」とも言える事例がじわじわと増えているようだ。まるで"召使い"のように上司を使ったり、目上に対する口の聞き方とは思えぬ厳しい口調で話したり。なぜ、職場で「逆パワハラ」が起きるのだろうか。
背景と原因、典型的なエピソードを紹介しつつ、部下からパワハラされやすい"召使い上司"の特徴を解説する。
上司に「うざい」と暴言
実際にどのような逆パワハラの事例があるのか、いくつかご紹介しよう。自衛隊や自治体、企業など、多様な職場で起きたケースを簡単にまとめた。
まずは今年3月に停職処分を受けた自衛官の例だ。報道によると、陸上自衛隊富士駐屯地で勤務する22歳の陸士長が、先輩隊員への不満を募らせるあまり「あいつ死んでくれないかな」「うざい」と日常的に暴言を吐いたり、先輩隊員の部屋のドアを外から蹴るなどしたという。
続いて懲戒処分を受けた奈良県の職員の事例(昨年5月)。こちらの件も報道によると、49歳の奈良県職員が、上司に対して約5カ月にわたり100回以上、「無能」「クズ」などの中傷メッセージをSNSやメールで送り続けたという。100回以上も中傷メッセージを送り続けるという執拗さは、病的だ。
他にも、複数の部下が結託して上司の会議出席をボイコットし続けた事例や、上司のミスを理由に「この内容を公開しますよ」とSNS拡散をちらつかせた事例などがある。
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