ヒヨコ社員、完璧主義、返事だけいい社員…今どきの若手ビジネスパーソン“3タイプ”の攻略法
タイプ2は「完璧主義」だ。プライドが高く、できていない部分を見せるのを嫌う。
ゆとり世代で否定された経験がない若手に多い。IT(情報技術)リテラシーに関しては上司より高く、世の中のビジネスリーダーにまつわる知識も豊富である。自分はビジネススキルが高いと考えている。
だが、それでも実際のスキル、経験値に関してはヒヨコ社員とほとんど変わらない。
こういうタイプには、まず最初の段階で「仕事が終わるまでに経過を3回報告してね」「6割ぐらいでいいから、今週中に見せてね」などと伝え、報告が必須な状況をつくっておく。
また、根拠もなく自信だけ高い相手を指導するときには、できていない部分を指摘するのではなく、「あなたの理想を達成するには、この部分が足りていない」などと不足している部分を伝えるとよい。そうすると、不足を埋めようと必死になる。
仕事を「自分事化」させる
タイプ3は「返事だけいい社員」。返事だけはすばらしいが、実際には行動に移さない若手には、「いつまでにできる?」と聞いて、自分で期限を決めさせる。自分の口から出た言葉には責任感を持ち、達成できなかったときは罪悪感が生まれる。
「アポロ計画が成功できたのは、ケネディが1960年代の月面着陸を宣言し、ビジョンとしたから。期限がなければドリームで終わった」という有名なスピーチもある。
「返事だけいい社員」に限らず、どんな若手であっても、仕事を「自分事化」させて自ら気づき、考えるよう指導するとよい。例えばプロサッカーのコーチの指導方法では、「これはどうか?」とさまざまな場面でつねに選手に質問を投げかけ、叱ることはいっさいない。そのうち、選手が自分から気づくようになる。これが今の指導の主流になっている。
会社においても同じことで、若手が自分で気づく体質をつくっていく必要がある。
若手は生成AI(人工知能)のような自問自答のツールも使いこなせるから、上司が与えた質問をちゃんと考える。優秀な若手ほどAIで調べてきて、上司に質問をしてくるもの。そのときにきちんと答えられない上司では、がっかりさせてしまう。会社での経験値だけではもう乗り切れない。自分もAIで調べるなど、努力と工夫が必要だ。
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