名物賃貸・高円寺アパートメント8年の軌跡。「住人同士は“ご近所さん”、その距離感が心地いい」マルシェ・食事会などで育てた日常は今
ほかにも、住人同士の食事会に参加したり、アニメ映画や恋愛リアリティ番組をみんなで観たり。
「興味があれば行くし、忙しければ行かないし。それくらいの関係性がちょうどいいんです」(さおりさん)
最近では、「お世話お願いグループ」というLINEグループをつくり、年末年始の帰省で数日間家を空けたときには、植物の水やりや熱帯魚のエサやりをお願いしたこともある。
「もしかしたら、コミュニティって言葉だと少し強いかもしれません。近所の方が『ご近所さん』になる感じ、でしょうか。最初に思い描いていた、2人だけで暮らしているわけじゃない、ご近所さんが日常にいる。この感じがとても心地いいんです」(さおりさん)



住まいとそこに住む人達との関係の理想形を知った
6年前から「高円寺アパートメント」で暮らしている、みゆきさん・ひろきさん夫妻。暮らし始めたきっかけは、以前、みゆきさんの友人がここの5階に住んでおり、その友人が引越すタイミングで空室が出ると聞いたことから。
「その友人はここでルームシェアをしていたんですけど、何度か遊びに行くうちに、住人同士の仲の良さにびっくりして。まるで自分の家のように気軽に出入りするんですから。
他者を受け入れる空気感が、なんだかいいなぁって思って、住んでみたかったんです。当時私は実家暮らしで、『空きが出たからすぐ契約して』って、急いで彼に先に入居してもらったんです」(みゆきさん)
