
豚肉チーズは、黄金に輝くカリッカリの衣を破ると、中からトロォーリと溶けだすチーズが豚肉にまとわりつく。間に挟まった大葉が爽やかで、「豚肉とチーズ」という濃い2人を取り持つ仲人のような存在に。天つゆに浸すと、さっぱりとジューシーな味わいに変化した。

キスは、よく締まった身がホロホロと口のなかで崩れていく感覚に笑みがこぼれる。これまた天つゆと好相性で、つゆにくぐらせてから約5秒待ち、衣がゆるゆるになってから食べるのもオツなもの。

最後にとっておいたちくわは、表面のカリカリと、中のふわもち食感のコントラストが絶妙! 食事の脇役のちくわだが、ここでは主役級のおいしさだ。天ぷらの裏ボス!
好みにもよるが、天つゆにつけずにテーブルに設置された岩塩で、最後までその食感の妙を楽しむのもいいかもしれない。

続いて箸を伸ばしたのは、汁から飛びだすほどアサリが入った「あさり汁」だ。三重や熊本から国産を仕入れるというアサリの滋味が、かつおだしの効いた合わせみその汁に、これでもかと染み出している。

無料会員登録はこちら
ログインはこちら