「床に貝殻捨て放題」に関西人も驚く《行列天ぷらチェーン》がウメキタに! こんなおしゃれな空間でお手頃ランチを食べられちゃうんですか?

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ウメキタ(梅田北ヤード)にある「天ぷら大吉 バルチカ03店」は、JR大阪駅西口真上に2024年7月に完成した「イノゲート大阪」4階にある。改札を出てエスカレーターをのぼり、約3分。アクセス便利すぎる立地である。 

ちなみに、このビルは2~5階が「バルチカ03」という飲食店街になっている。名前の由来は「おっさん(03)」。界隈にアッパーな店が多いなか、中年男性をはじめとするオフィスワーカーに向けて、大阪の老舗や路地裏の名店、海外の有名レストランまでがバリエーション豊かに集結しているスポットだ。 

「バルチカ03」の飲食店街の選出はかなりイイセンをいっている、と筆者は思う。その証拠(?)に、大阪に遊びに来た友人から「いい店ない?」と聞かれてよく選ぶ店が3軒も! 出張に来たら、なにはともあれ訪れてほしい大阪の新名所だ。   

天ぷら大吉 バルチカ03店。のれんが半分上がっているのは、「ハードルを感じず、客が店に入りやすくするため」だそう 

そんななかでも特におすすめなのが大吉である。堺にある本店は、「アサリの殻を床に捨て放題の店」としてたびたびメディアに登場する有名店だ。 

大吉のはじまりは1980年代、創業者の津本千鶴子さんが自宅倉庫でスタートした、テイクアウト専門の天ぷら店にある。その後、堺魚市場内の魚店に勤めていた夫の勧めで、1982年に1号店を市場内に開店。仲買人向けの店だったため、当時は午前3時から朝までの深夜営業だった。 

しかしこの店、カウンター15席しかなく、客の肩が触れ合うほど狭かったそうだ。ゴミ箱を置くスペースもなく、仕方なく、天ぷらとともに提供していたアサリのみそ汁の貝殻、海老の尻尾などを床に捨ててもらうことに……。 

ところが、その珍しさが評判となり、「アサリの貝殻がたくさんある席に座ると商売が忙しくなる」などのジンクスも生まれ、いつしか「伝統(?)」に。テレビや雑誌にも何度も取り上げられ、深夜営業ながら、行列店へと成長していったのだ。 

2007年にはなんば、2019年には梅田の地下街ホワイティ、さらに2022年は南海堺東駅前にオープンし、現在はバルチカ03店を含め、全5店舗のチェーンに。「アサリの殻を床に捨て放題」ルールは、堺本店となんば店のみで受け継がれている。 

“シュッとした”風景を眺めながら、天ぷらランチを堪能 

天ぷら大吉 バルチカ03店が入っている、JR大阪駅西口直結のイノゲート大阪

と、歴史語りはこれぐらいにして、ランチタイム真っ最中の13時、バルチカ03店に足を踏み入れよう。  

のれんをくぐった途端に目に飛び込んでくる、木札と枡のシャンデリア 

まず迎えてくれるのは、メニューの木札と枡を使ったにぎやかなシャンデリアだ。その奥に、Cの字のカウンターに囲まれてキッチンがあり、きびきび働くスタッフさんの威勢のいい声が聞こえる。 

次ページ窓の外には、ウメキタエリアの都会的な景色
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