「どういう印象で見られているかは、分からない。でも…」永野芽郁が取材で語った《俳優としての今後》と進化の覚悟

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「日高先生って、最初は“なんだこの人!?”って思うくらい怖い存在なんです。でも、時間が経つにつれて、その厳しさの裏にある愛情に気づいていく。演じながら、“こういう人、いたな”って、自分の記憶とも重なっていきました」

(撮影:長田慶)

実際、永野にも忘れられない“恩師”がいるという。

「中学のときの先生です。すごく怖くて、“私のこと嫌いなのかな”って思ってたくらい(笑)。でも卒業が近づいて、受験や行事でクラスがバラバラになる中で、『あなたがクラスをまとめなさい』って言ってくださって。“あ、この先生、ちゃんと見てくれてたんだ”って思いました。今では一緒にご飯にも行きますが、“芽郁には厳しすぎたかな”って、話しています」

映画を通して描かれた「厳しさと愛情が表裏一体となった存在」は、彼女自身の人生の中にも、確かにいた。

「私は漫画家になりたい」――夢のすれ違いが生んだ叫び

©東村アキコ/集英社 ©2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会

やがて、明子と日高先生のあいだに、小さな“ズレ”が生まれる。先生は、彼女が画家を目指していると信じて疑わない。けれど、本当の夢は、漫画家になることだった。

そのすれ違いは、時間とともにじわじわと二人の距離を押し広げていく。

そしてある日、抑えきれない想いが、爆発する。

『私は漫画家になりたいんよ。結局、先生は私たちに自分の夢を押し付けてるだけじゃん!』

それは反発であり、自己主張であり、どうしようもない弱さのにじんだ、“叫び”だった。

物語は、避けがたい“別れ”へと向かっていく。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事