「実はベストテン入りナシ」も、『木蘭の涙』など“愛され曲”多数…《スターダスト☆レビュー》が全世代から支持されている理由

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「記録より記憶に残る」、その最たる楽曲が『木蘭の涙』だろう。これが本当に不思議な売れ方なのである。リリースは1993年7月25日。余談だが、スピッツの『裸のままで』とまったく同じリリース日。こちらもいい歌である。

話しを戻そう。『木蘭の涙』のオリコン最高順位は54位。どう贔屓目に見ても高い順位ではない。

ところが「逢いたくて逢いたくて」という歌い出しから隙のない美しさと切なさで、順位とは逆行するように静かに長くそして深く愛されている。そして2005年には、アコースティック・バージョンがニッカウヰスキーのCMソングとなった。

スタレビ
美しく切ないメロディーが人気の『木蘭の涙』(写真:三浦麻旅子)

32年前の楽曲なのに、懐メロ感がほぼない

それだけではない。松崎しげる、谷村新司、鈴木雅之、坂本冬美、島津亜矢、渡辺美里、清春など、幅広いジャンルのアーティストたちがこぞってカバー。最近ではB’zの松本孝弘がTAK MATSUMOTO名義で、ボーカルにGRe4N BOYZを迎え、しびれるギタープレイを響かせている。

若手にも人気で、2025年2月25日に放送された「バナナサンド」(TBS系)の「豪華ハモリ我慢SP」では、Da-iCEの花村想太がこの曲を歌っており、ハモリ我慢には失敗していたが、その歌声に「泣ける」と感動するコメントが殺到していた。

このように、32年前の楽曲なのに懐メロ感がほぼなく、「その時代の曲」のように常に誰かが求め、誰かが歌い、昭和、平成、令和と愛され続けている。

デビュー以来、次々とこういった「愛され曲」を生み出し続けている彼ら。

「歳の数だけ楽しいことがあるなら この先だって期待しちゃおう」

と高らかに歌う。

そんな彼らから、今後の音楽の“楽しい”在り方が浮かんでくる気がするのだ。現在行われている「スターダスト☆レビュー 45周年ツアー 2025~27『星屑冒険王』」の様子を織り交ぜながら、その活動を見ていきたい。

次ページ「ダイスキ……」という、溜息に近い声が漏れ聞こえる
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