「沢田研二75歳」変化ではなく進化する男の凄み ツアー千秋楽を改めて見て思うジュリーの魅力

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沢田研二
昨年6月23日、自身の75歳の誕生日に開かれたライブでは、さいたまスーパーアリーナを満席にした(編集部撮影)

沢田研二(以下「ジュリー」)の多面的な魅力、そして人気の分析ほど頭を悩ませる「お題」はない。もちろん誰もが納得できる正解などない。冒頭から白旗をあげてしまい恐縮だが、本稿も彼の魅力のごく一部についての考察にしかならないだろう。

それはジュリーの活動の多彩さゆえであり、活動期間の長さ・濃密さ・作品量の多さ・質の高さゆえであり、なによりそういった具体的な物量とは別次元の「声そのものの魅力」「存在としての色気」をつねに放っているからだ。

「悪目立ちさせたい」ときの餌食になってきた

ご存じのかたがいらっしゃるとうれしいが、筆者は5年前にも、この東洋経済オンライン上でジュリーに関する記事を書いている(「沢田研二」を落ち目と言う人が知らない事実)。

そのときの旬の話題はいわゆる「ドタキャン騒動」だった。この40年ほど(!)、彼は「悪目立ち」をしたとき、いや、週刊誌や新聞の芸能欄の担当が「誰かを悪目立ちをさせたい」ときの餌食となることが多かった。つまり「何を言ったか、何をしたのか」であり、そのときの彼の新作やライブの音楽性についての記事ではない。

ライブリポートが載っても、音楽面は歌われた有名曲を挙げる程度で、何を話したか、髭の有無、体格、衣装、観客に暴言を吐いたか否かに字数を費やす。

10代20代の人気者と似た扱いだと考えればそれはそれで驚嘆すべきことだが、ミュージシャン/ロックンローラーに対する態度ではない。少なくとも彼自身や側近、熱狂的なファンが喜ぶ内容ではない。そもそもが音楽ファンが読み手のメディアではないのだから仕方のないことではあるのだけれど。

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