フジHDがアナウンス室独立などの改革策を発表、金光社長は取締役も退任

フジ・メディア・ホールディングスは30日、現社長の金光修氏ら4人の取締役が6月開催予定の株主総会後に退任すると発表した。物言う株主(アクティビスト)が「オールドボーイズクラブ」と批判した経営体制は事実上解体されることになる。
発表によると、金光氏は予定していた社長に加えて取締役からも退任する。また役員選任プロセスの透明性を確保するため、経営諮問委員会に代えて指名・報酬委員会を6月に設置することや、相談役制度の廃止も公表した。
金光氏は記者団に対し、常勤役員の中で代表権のある取締役は70歳、それ以外の常勤取締役や執行役員は65歳の定年を設定し、この規定を受けて任期満了で退任すると説明した。 新たな取締役候補については、「経営諮問委員会の協議を経た上で、5月に開催する取締役会で改めて審議し、決定する」と述べた。
同社は3月、取締役の数を大幅に削減し、独立社外取締役を過半数とする案を発表。金光氏は同時点では6月の株主総会を経て取締役会長になるとされていた。その後、物言う株主のダルトン・ インベストメンツがライジング・サン・マネジメントを通じて、清水賢治氏や金光氏ら5人の取締役が留任することを批判。16日には独自の取締役選任案をフジHD側に送っていた。