ゴーガンとジョブズに共通する現実歪曲。熱狂をもたらす「内的必然性」とは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

未来を今に引き寄せる、ビジネスという創造

ビジネスにおいても、プロダクトの内面に熱狂が宿っていなければ、ただの模倣や妥協で終わってしまいます。創造者自身が最高のユーザーであるという視点に立ち、自らの内的必然性を問い直すことで、世界を変えるようなプロダクトが生まれるのです。

内的必然性の3要素である個人的必然性(Aspiration)、時代的必然性(Age)、系譜的必然性(Ancestry)は、ビジネスにおける熱狂の指標になります。

売上や市場性などの数値では決して測れない、「どうしても私自身がこれを世に出したい」「この時代にこそ意味を持つのだ」「これまでの社会の価値体系を踏まえたうえで、このように変えるのだ」という三重奏こそが、内面からあふれ出る行動の根拠になり、現実歪曲フィールドをも可能にするのです。

あなたが今、心の底から「これはやらずにはいられない」と突き動かされるものはありますか? 自身へのその問いかけが、人々を揺り動かす「熱狂」のスタートラインなのです。

川上 昌直 経営学者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かわかみ まさなお / Masanao Kawakami

博士(経営学)。兵庫県立大学教授としてビジネスモデルを研究・教育するかたわら、ロンドン大学SOASでは特別招聘教授として、ビジネスパーソンに向けた「アートによる創造性開発」のコースディレクターを務める。利益イノベーションを主軸にしながらも革新的な価値を世の中に提案するため、アーティストのマインドセットを取り入れた新たなビジネスモデル概念の確立を試みている。諸橋近代美術館理事、ならびにチェルシーアーツクラブ(ロンドン)メンバーとして、日英でアーティストやアート関係者とのプロジェクトに関与しながら研鑽を積んでいる。主な著書に『ビジネスモデルのグランドデザイン』『収益多様化の戦略』などがある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事