「そっちが狂ってるなら、こっちも狂うしかねぇんだよ」 “ディズニーなのに人喰い”だけじゃない 「ガンニバル」が《攻めた作品》といえる訳

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「ガン二バル」主演の柳楽優弥
柳楽優弥主演『ガンニバル』シーズン2全8話が4月23日に出揃った。最終章にふさわしい骨太ストーリーだ。ディズニープラス スターで独占配信中(写真:© 2025 Disney)
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Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

ディズニープラスNo.1の日本発ドラマ

“攻めた内容の作品”として話題を集めるドラマシリーズの「ガンニバル」(ディズニープラス スター独占配信)。4月23日にシーズン2の全8話が出揃い、堂々の完結を迎えました。

原作は累計発行部数400万部を超える二宮正明の漫画で、その実写化となった本シリーズでは実力派俳優の柳楽優弥が主演を務めました。さらに制作陣には、世界的に評価された映画『ドライブ・マイ・カー』のスタッフを迎え入れ、“間違いない”要素が揃った作品だといえます。実際、シーズン1(全7話)が配信された当初から注目度は高く、日本のディズニープラスで最も多く視聴された日本発オリジナルドラマとなりました。

緻密なストーリー構成が本作の何よりの魅力です。シーズン1では、物語の舞台となるいかにも訳アリの村「供花村(くげむら)」に視聴者の関心を惹きつけ、柳楽演じる恐れ知らずの駐在警察官・阿川大悟のキャラクターとしての魅力を見事に引き出しました。

タブーに触れた内容も売りの1つです。供花村で渦巻く噂は「人が喰われている」というものです。その真相が明らかになればなるほど衝撃さが増す展開なわけですが、闇雲に怖がらせるだけの話ではないのです。怖さを植え付けることが目的ではなく、怖さの先に何かがあり、それを知るために話が進んでいくことを感じ取ることができます。

大悟の妻・有希を演じた吉岡里帆
「人が喰われている」という噂が渦巻く村で大悟の妻・有希(吉岡里帆)と娘のましろ(志水心音)にも危険が襲ってくる(写真:© 2025 Disney)
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