「商品の良さ」の一方的なアピールはNG…営業先での【突破口】につながる上手な"視点のずらし方"

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アポイントの時間になり挨拶を交わしました。

「今日も暑いですね」

「そうですね」

「あまりに暑いので、そこのコンビニで全部買い占めてきました」

そう言って、大量の「ガリガリ君」をお土産に差し出しました。おそらく30本以上あったと思います。

「ちょっと野呂さん、何やってるんですか!」

相手はびっくり。

「これ食べると体が冷えますよ。1本いかがですか? このコーンポタージュ味、なかなかいけますよ」

もう食べ切れないくらい買っていますから、オフィスの他の人にも配ります。雑談は「ガリガリ君」の話で持ち切り。

この一件は今も「ガリガリ君伝説」として名を残しています。私の場合は視点をずらして雑談のために"物"を仕込みましたが、要は相手と上手く溶け込めるか、その後の打ち合わせをスムーズに発展させられるかといったコミュニケーションです。

「雑談用のネタ」を常に自分のなかで持っておく

ですから、雑談用のネタは常に自分のなかで持っていたほうがいいわけです。もちろん相手が何か話題を振ってくれれば、それに合わせて乗っかっていけばいいだけですが、もし相手がまさに「今日も暑いですねぇ」と言ってくれば、「そうですねぇ」で終わってしまいます。

『道ばたの石ころ どうやって売るか? 頭のいい人がやっている「視点を変える」思考法』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

だからこそ自分の持ちネタを用意しておくことです。例えば、自分で見聞きした話をすることです。

街を歩いていたらこんなものを見つけた、コンビニに行ったら面白い商品を見つけた、○○の前を通ったら不思議な集団に出くわしたなど、ネタとしてストックしておきます。そして、その経験に自分なりに疑問や不思議に思ったことをつけ加えます。

すると、「円安で訪日外国人がすごいですね」とか「異常気象で物価も高騰していますね」といった、相手が「そうですねぇ」で終わってしまうようなありきたりなネタは必要なくなります。

こうしたネタ集めは雑談だけではなく、普段から視点を変える際の訓練にもなっていきます。雑談においても視点を変えたほうが周囲にインパクトを与えたり、感心されたりするということなのです。

野呂 エイシロウ 放送作家 戦略的PRコンサルタント

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のろ えいしろう / Noro Eishiro

1967年愛知県生まれ。中学生の頃からラジオに親しみ、「人が読みたくなる投稿」を追究した結果、「オールナイトニッポン」などで連日投稿が読まれるように。大学時代には学生マーケターとして、学生向け家電の企画立案・宣伝・PRに携わる。愛知工業大学卒業後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『特命リサーチ200X』『奇跡体験!アンビリバボー』などの構成を担当。30歳で、戦略的PRコンサルタントの活動をスタート。テレビ番組作りのノウハウを生かし、数々の企業の商品・サービスを次々とヒットに導く。250社以上のコンサルティングを担当。

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