女性活用ベタの会社が、「お先真っ暗」な理由

管理職に「時間的制約」は、本当にNGなのか

要するに、女性活躍を促すことは「経営」そのもの。人手不足の日本で優秀な女性を活用しないなんて、もったいないこと極まりないです。

その証拠に、米国では女性役員が3人以上いる企業のほうが、女性役員ゼロの企業より経営指標(ROS/ROIC/ROE)が1.5〜1.8倍高いという調査結果が出ています。さらにIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事は、「日本では極めて高水準の教育を受けた女性が、労働力として生かされていない」と述べています。

「とはいってもねえ。まずは様子見かな」と、のんびり構えている企業の皆さん。女性活躍推進は後手にまわるほど不利になりますので、ご注意を。優秀な女性の中途社員の奪い合いは、すでに始まっています。

逆に言えば、上を目指したいのに社内でその道が閉ざされているという女性は、我慢して勤め続ける必要はありません。市場には意欲のある女性を求めるオファーが溢れています。意欲や実績があるにもかかわらず「女性は管理職に登用しない」という企業はいまだ多く存在しますが、こういう会社は必ずグローバルでの競争力を失い、滅びる運命にありますので。

それでも、女性が管理職を目指せないワケ

とはいえ、やはり女性活躍推進は一筋縄で行かない面もあります。

今年2月に日本生産性本部が、企業3710社の人事担当者やダイバーシティ推進責任者を対象に行った調査によると、女性社員の活躍を推進する上での課題の1位は「女性社員の意識」だそうです。また「女性社員の意識」に課題があるとする男性上司は「(女性は)昇進昇格することへの意欲が乏しい」と考えていることがわかりました。

いったいなぜ、女性だけが昇進意欲が少なく管理職を目指さないのでしょう? その理由を「M/Tマトリクス」を使い解説しましょう。

M/TマトリクスのM/Tは「Motivation for promotion / Time constraint」です。横軸に昇進に対する意欲の度合いを示し、「高い」「低い」の2つに分類します。縦軸には時間的な制約条件の状況を示し、家事や育児などの時間的制約の「あり」「なし」の2つに分類します。

図1の「総合職:新卒入社時(20代)における男女の分布」を見ると、入社時は男女ともに、昇進意欲が高い人がほとんどです(どんな会社にも、男女ともに若手の頃から昇進意欲の低い人は一定割合存在しますが)。

新卒社員は独身で子どもがいないケースが大半ですので、ほぼ全員が時間的制約条件「なし」です。そのため、男女ともに、ボリュームゾーンは左上になるのです。

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