iPhone対応で便利になったGoogleメッセージ、PCやiPadからも利用可能なRCS機能について知っておきたいこと

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
SMS
GoogleメッセージをデフォルトのSMSアプリにしても、+メッセージは使い続けることが可能。2つのRCSを使い分けたい

また、何らかの理由でRCSのメッセージが送信できないときに、自動でSMSやMMSに切り替えて送信する機能も用意されている。この設定にしておくと便利な反面、気づかないうちにSMSの送信料がかかってしまうおそれもある。金額は1通70文字まで3.3円と微々たるものだが、SMSはデータ定額や音声定額に含まれないため、料金を節約したい人はオフにしておきたい。

便利なことは分かっていても、RCSは+メッセージを使っているのでなかなか変えづらいという人には、2つのアプリを併用する方法もある。Googleメッセージは標準のSMSアプリに設定していないと使えないが、+メッセージはデフォルトになっていなくても機能するからだ。この場合、+メッセージアプリでSMSの送受信はできないが、+メッセージ同士でRCSを使った通信は可能だ。

最近では、キッズケータイなどの子ども用携帯電話のメッセージアプリが+メッセージになっていることが多い。このような場合でも、Googleメッセージと+メッセージを併用していれば、どちらでも連絡を取れる。実際、筆者も子どものキッズケータイとメッセージする際には+メッセージを使用。それ以外にGoogleメッセージを活用している。アプリを使い分けなければならないのがやや面倒だが、併用は可能なため導入はしやすいはずだ。

パソコンやiPadからでも使えるGoogleメッセージ

SMS、MMSの発展形ということもあり、RCSも電話番号と紐づけられており、原則として、SIMカードが入った端末でしか送受信できない。FacebookのMessengerやX(旧Twitter)、InstagramのDMのように、複数のスマホで同時に受信する使い方はできない。この点は、iPhoneだけでなく、iPadやMacでも同時に利用できるiMessageとも異なっている。

ただし、パソコンのブラウザーを介することで、複数端末でもSMSやRCSを送受信できる「デバイスペア」という機能が用意されている。これを使うと、スマホを置きっぱなしにしながら、作業中のパソコンでメッセージを送受信することが可能だ。ブラウザーからアクセスすればいいので、パソコンのOSも問わない。

これを利用するには、まずパソコンのブラウザーから「PC版Googleメッセージ」(https://messages.google.com/web)にアクセスし、利用しているAndroidスマホと同じグーグルアカウントでログインする。次に、スマホ側のGoogleメッセージアプリを開き、ブラウザー側の画面に表示されている絵文字を選択する。これで、デバイスペアが設定される。

iPadのSafariでWeb版Googleメッセージを表示した画面
iPadのSafariでWeb版Googleメッセージを表示した画面。マルチデバイスで使えるため、返信もしやすい

この方法でうまくいかない時には、パソコンの画面にQRコードを表示させ、それをスマホ側で読み取る方法でもデバイスペアを作成できる。ペアリングが完了すると、ブラウザー側の画面にGoogleメッセージのような画面が表示される。ここからSMSやRCSメッセージをチェックしたり、逆に送信したりといったことができる。

また、デバイスペアは1台のスマホに対して複数台のパソコン、タブレットを設定することが可能だ。スマホでも、ブラウザーからアクセスすれば、別のスマホのSMSやRCSを使うことができる。複数のデバイスでSMSやRCSを一元管理できるため、使い勝手がいい。アプリではないことに少々不便さを感じるかもしれないが、ブラウザー側に搭載されているWebサイトをアプリ化する機能を使えば、あたかも専用アプリを介しているかのように利用できる。

例えばWindowsのEdgeの場合には、設定メニューの「…」から「アプリ」を選んで「Messagesをインストール」にすると、1つのアプリのようにふるまうウィンドウが出来上がる。iPadのSafariでも、共有メニューから「ホーム画面に追加」でアプリ化できた。SMSやRCSは複数端末で扱えないため、何となく面倒と避けていた人にこそ、お勧めしたい機能だ。

石野 純也 ケータイジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事