低賃金、年金、少子高齢化…《課題が山積みの日本社会》 豊かになるための「唯一の方法」

(写真: Jake Images / PIXTA)
低賃金、年金、少子化・高齢化、不景気など、現代日本には様々な問題がありますが、『経営教育 人生を変える経営学の道具立て 』を上梓した経営学者の岩尾俊兵氏は、それらの問題には「価値の奪い合い」という根本原因があり、それを解決する方法論がある、と言います。本書を一部抜粋・再構成して紹介します。
現代日本が抱える問題
どうすれば現代日本が抱える問題を一気に解決できるでしょう。
とある小学校で、そう筆者が問いかけてみたときのことです。「日本から石油がたくさんとれるようになる」と、元気に答えてくれた子がいました。実はそのとき、筆者は経営教育の実践のためにその小学校を訪れていました。
石油のように価値あるものが山ほど採れるようになれば、【価値の奪い合い】(価値あるものをめぐって奪い合い)をおこなっている現状から抜け出せる。そうすれば、低賃金の問題、年金の問題、少子化・高齢化の問題、不景気の問題などが一挙に片付く。冗談のようで、示唆に富む答えだったと思います。
筆者がこの答えの重要性に気づくまで2年かかりました。日本が突然に石油大国になる。日本から金(ゴールド)が山ほど採れるようになる。小学生の冗談だと思った自分を恥じました。そう、日本にはすでにヒトの頭脳という名の1億個の油田と金鉱があるじゃないか。
ある日突然、そう気づきました。ただし、この油田と金鉱から湧き出てくるのは石油ではありません。価値です。
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