平均2分で提供「かつやの姉妹豚汁店」の凄さとは? 千円以下で健康的な食事が取れる「ごちとん」の超速オペレーションの裏側

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ラーメン鉢サイズの丼に入った豚汁は、その名の通り、大きめにカットされた人参、れんこん、大根、じゃがいもがゴロゴロ入っており、それぞれに野菜の風味をしっかりと主張する。それでいて、噛むとホロリと崩れるやわらかさだ。

訪れた客の6割がオーダーする、ごろごろ野菜のごちそう豚汁定食890円(写真提供:アークランドサービスホールディングス(株))

なかに入っている豆腐は自家製で、1/3丁はある大きさ。大豆の甘みがしっかりと感じられる。米味噌、麦味噌の2択からチョイスした麦味噌の汁をすすると、やさしい甘さと豊潤な香りにほっこり癒やされた。

さらに、合間にごはんに箸を伸ばすと、粘りが強すぎず、サラッとやわらかな食感。豚汁のうま味を引き立ててくれる。

野菜と豆腐と味噌とごはん……。ついアジフライを追加したことをのぞけば、罪悪感がないばかりか、「身体にいいことをした」自己肯定感に満たされ、お腹おいっぱいになれた夜だった。

と、人心地ついて周囲を見ると、店は20代、30代の男女でほぼ満員になっている。「おひとりさま」も多い。みんな、「罪悪感のない」夕食を求めて訪れるのだろうか? そもそも、豚汁をなぜ主役に据えたのか。同じグループのカツ丼専門店「かつや」とはどんな関係にあるのか?

次々に疑問が浮かび、運営元のフィルドテーブル株式会社 中島宗則社長に取材を申し込んだ。

ごちとん
20代、30代の男女でにぎわう、ごちとん ホワイティうめだ店の店内(筆者撮影)

オペレーションの効率化と味の両立を

ごちとんは、2017年に代々木に誕生した飲食チェーンだ。フィルドテーブルはその頃、「一日分の野菜を食べるカレー」をコンセプトに、大きめ野菜がゴロゴロ入ったカレーを提供する「camp」というチェーンを運営していた。

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