「もっと重要なニュースないんか?」朝から晩までNHKも《広末涼子の事件と過去》を報道する不思議…「こういう人だから」で済まされないのはなぜ?

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その他でも、テレビではあからさまにふれることこそなかったものの、若手時代の交際報道や複数の不倫疑惑、さらに記憶に新しい不倫相手への恋文や交換日記などをピックアップして、今回の事故・事件に関連づけようとするメディアが少なくありません。

中でも、ネット上の記事やコメント欄で目立つのは2001年の騒動。

「クラブで朝まで遊んだあとに、千葉県の白浜までタクシーに乗ったものの財布を持っておらず、さらに現地にいたファンと大声で歌い、車に乗せてもらって帰った」などのアイドル女優らしからぬ行動を持ち出して、「あのときから変わっていない」という記事やコメントが散見されます。

これまでも広末さんのニュースが報じられるたびに、この騒動が奇行の前例として持ち出され、現在まで語り継がれるような状態が続いていました。

広末涼子
最近、ライブを大盛況のうちに行ったばかりだった(画像:本人の公式Instagramより)

デビュー当初からの“特別な引力”

今回は被害者がいる事故・事件であるにもかかわらず、「作り手が盛り上げようとし、視聴者がそれを楽しむ」というエンタメのような状態が見られます。なぜ広末さんのニュースはエンタメのような扱われ方をされがちで、楽しもうとする人々がいるのか。

それは広末さんに“特別な引力”のようなものを感じる人が多いからであり、これが2つ目の背景です。

その特別な引力のベースになっているのはデビュー当初のイメージでしょう。

「クレアラシル」と「NTTドコモ ポケベル」のCM。同時発売の写真集『H』と『R』のヒット。竹内まりやさんプロデュースの「MajiでKoiする5秒前」と岡本真夜さんプロデュースの「大スキ!」のリリース。ドラマ「ビーチボーイズ」(フジテレビ系)や「Summer Snow」(TBS系)と映画「20世紀ノスタルジア」や「秘密」。早稲田大学教育学部への入学フィーバー。

いずれも1990年代後半に鮮烈な印象を残しました。当時は突出したソロアイドルや主演女優がほぼいない状況であり、広末さんは「最後のソロアイドル女優」として独走状態でした。

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