23区なのに"時代に取り残された"ようにひっそりと佇む街「京成立石」。駅前の大規模再開発で消滅する「のんべえ文化」の最後を歩く

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現場は背の高いパネルで覆われ、地元出身の漫画家・高橋陽一さんの描いた「キャプテン翼」の表紙絵が貼り出されている。

工事現場を囲うパネル
工事現場を囲うパネル(筆者撮影)

せんべろの聖地として知られた駅の北側一帯に、かつての面影は一切ない。ただし南側一帯には昔のままの商店街が残っている。

ここも数年以内に本格的な工事が始まるので、シャッターを下ろす店舗が目立つのだが、実はまだまだ元気に営業する店もある。

北口一帯
かつて「呑んべ横丁」のあった北口一帯(筆者撮影)
マップ
青い部分が現在工事中。数年内にオレンジ部分の工事も始まるらしい。葛飾区HPより(筆者撮影)

まだ間に合う「京成立石のちょっといいところ」

筆者が学生だった頃のことだから、もう30年も前の話だけれど、のんべえたちの集まるこの地域を歩いたことがある。今回、同じ場所をぐるりと巡ってみた。

残念ながらかつての面影はない。しかし「残念ながら」の思いは、よそ者の無責任な感情であって、地元の選んだ未来の形を否定するつもりもない。線路を渡って南口に行ってみると、駅前から2つ並んだ「立石駅通り商店街」と「立石仲見世」は健在だった。

立石仲見世
立石仲見世。仮に駅側を入口と表現するなら、こちらは出口(筆者撮影)
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