「不倫を推奨している」「男性への加害的な発言を軽視している」などの声も出ているが…。物議醸す「過激なドラマタイトル」加速化の”要因“

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ゴールデンプライム帯と比べて視聴者が限定される深夜ドラマは、かつてであれば多少過激でも許容されてきた風潮があった。しかしながら一連の出来事で放送時間が話題に上がったことはほぼないに等しい。

TVerなどの見逃し配信視聴が浸透したことで、視聴者がドラマの放送時間・曜日を意識する機会はめっきり減りつつある。ゴールデンプライム帯の作品も深夜の作品も、ある意味等しくシビアな目線で視聴者に見られているということだ。

コンテンツ競争が激しくなる中、視聴者の認知獲得が制作側にとって死活問題であることは間違いないが、せっかくの話題がマイナスプロモーションになってしまっては元も子もない。たとえ原作通りのタイトル・企画であっても、メディアミックスに合わせた繊細なチューニングが今後はより求められてくるだろう。

過激さを含む“不倫もの”人気が加速している

『子宮恋愛』の議論にはじまり、『夫よ、死んでくれないか』には自殺教唆のおそれがあるのではないか、また昨年放送された『夫の家庭を壊すまで』『夫を社会的に抹殺する5つの方法』などには男性への加害的な発言を軽視している、といった指摘も散見された。

タイトルはあくまでタイトルであり、物語の主張・内容とイコールではない。だがTVドラマが大衆に向けたエンタメである以上、取り扱う題材の当事者を含めた多様な立場の視聴者を想定する必要があることは間違いないだろう。

加えて気になるのは、バイオレンス要素などを含む過激な作品が「不倫」や「復讐劇」といった題材に集中していること。不倫ドラマ自体は古くから人気のあるジャンルだが、近年特に目立つようになったのはなぜか。

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