泉房穂氏の爆弾発言で"仁義なき戦い"が勃発、参院「兵庫県選挙区」が《日本一の激戦区》になる理由

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さらに、泉氏が「与党連立入り後の少子化担当相就任も打診された」と主張していることについても、玉木氏は「岸田文雄内閣(当時)が担当大臣として泉さんを抜擢したらいいのにという趣旨で申し上げたが、勘違いさせてしまったのなら、すみません」などと釈明した。

こうした経過も踏まえて、玉木氏は4月1日の記者会見で、国民民主党として泉氏を支援することを見送ると表明。その理由についても、泉氏の一連の言動に言及したうえで「信頼関係が崩れた」として、同選挙区での独自候補擁立を目指す考えを示した。

その中で玉木氏は「(共同代表への就任打診は)当時1%に満たない支持率だったわが党の党勢拡大の1つのアイデア。あくまで『どう思うか?』程度の話だった」と説明した。

全国一の「注目区」になることは間違いない

参院兵庫選挙区は、これまでのところ、自民現職の加田裕之氏(54)、公明現職の高橋光男氏(48)が改選を迎えるほか、参政党新人の藤原誠也氏(36)が出馬を表明しており、維新の候補擁立も間違いない。さらに、泉氏の出馬をめぐる一連の動きも踏まえ、国民民主党の候補擁立も確実視される。

これに対し、野党第1党である立憲民主党の地元県連は「何も決まっていない。現状から議論をスタートしたい」(井坂信彦代表)としている。ただ、「各党が競い合う中で立憲だけ不出馬という事態は避けたい」(立憲選対関係者)との声も出始めている。

すでに地元での街頭演説など事前の選挙活動を展開する泉氏は、報道陣の取材に対し「無所属で立候補し、広く応援をもらうというスタンスは変わらない。(政党、団体の支援は)それぞれの判断だ」と繰り返す。

そもそも、「地元だけでなく中央政界でも泉氏の参院選出馬に期待する声は少なくない」(政治ジャーナリスト)だけに、「同氏が兵庫県選挙区での“台風の目”となることで、同区が全国一の注目区になる」(選挙アナリスト)のは間違いなさそうだ。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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