「"インバウンド=ウザい"という声も」「観光客を叱りつける動画も話題に…」急増する「インバウンド客のマナー違反」、どう注意すればいいのか

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こうしたマナー違反を注意するときに大切なのは、相手に対するリスペクトを持ち、穏やかに、具体的に指摘することです。

英語であれば、「Excuse me」などと前置きし、「Could you please…?」とお願いし、最後に「Thank you」と笑顔で伝える。

これなら、お互いの気分も害さずに、角が立ちません。外国語が難しい場合は、笑顔でジェスチャーを使って伝えてもいいでしょう。

この伝え方なら、何も言わないモヤモヤも、強く傷つけるように言ってしまって覚えるモヤモヤも、回避しやすくなります

国として「日本での常識やマナー」などを伝えていく

これから、さらに増えそうなインバウンド観光客ですが、そのコミュニケーションの重責を国民だけに押し付けるのではなく、やはり、国として「日本での常識やマナー」などを観光客側にきっちりと伝えていく努力も必要でしょう。

たとえば、温泉などでのマナーも、わかりにくく文字量の多いポスターを掲示してあるだけですが、もっとわかりやすく、瞬時に理解できるようなデザインのものや動画などを作成し、周知徹底することはできるはずです。

日本の国民性や文化、マナーなどについて、入国するタイミングでパンフレットを渡す、動画でアピールする。さらには、国として、インバウンドによって国民が享受するメリット、恩恵などについて、きっちりと説明し、国民に理解してもらう努力も求められています。

「以心伝心」「あうんの呼吸」文化の島国に押し寄せるインバウンドの大波

日本人の間に偏見や排外主義が醸成されたりすることがないように、無計画に受け入れ続けるだけではなく、「共存共栄のためのきめ細かなコミュニケーション戦略が必要」なのではないでしょうか。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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