インバウンド客相手にボロ儲けする悪い奴ら 利益丸ごと価格転嫁から偽ブランド品販売まで
「おい! これじゃうちの儲けが少ないじゃないか。もっと価格を引き上げておけ!」
ある企業の社長は、部下をそう怒鳴りつけた。
「とはいっても、これでも他社と比べて十分高いんですけど……」
蚊の鳴くような声で答える社員に、社長はさらに畳みかけた。
「いいんだよ。少々乗せたところで金持ちにはわからないんだから。もう100万円くらい乗せておけ」
怒鳴られた社員は罪悪感を持ちながらも、社長から言われたとおりの見積もりを渋々作成したという。
会社は儲かるがモラルが崩壊
これは、海外の富裕層を相手に、旅行をはじめとするさまざまなサービスを提供する企業の一コマ。中東の顧客から「旅行で日本に行きたい」との依頼が来たため、その見積もりを作成していたのだ。
中東の顧客ということもあり、この社員は相場より高めの金額で作成したのだが、それでもまだ安いといって怒られたわけだ。
「いくら相手が富裕層といっても、こんなことでいいのだろうか。出したい利益を初めに決めておいて、それを丸々乗せているのだから。通常のビジネスなら、ここまで頑張ってディスカウントしますというのが普通のはずなのに」と社員はため息をつく。
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